支える一面と支えられる一面

本日も介護業界の情報収集で、横浜に行ってきました。

私が不動産業界に入ることになった一番の動機は、
将来の高齢化への様々な問題を考えた場合、
その問題を解きほぐす一つのツールとして、
不動産業の知識が必要不可欠と考えたからです。

社会人になりたての頃、堺屋太一氏が年齢別人口分布データを使って、
次の時代の需要予測を明瞭に解き明かしているのを読み、
マーケテイング手法とはこうあるべきで、
企業内での商品開発は、小手先の手法で色あせたものに見えました。

堺屋氏の手法で考えていけば、余程本腰を入れて財政を立て直さない限り、
将来、年金や医療制度はもたないのではないかということは自明で、
その当時でも、多くの人を不安にしました。

いずれ、支えられる高齢者と、支えなければならない若年者との間で、
軋轢が生じるのではないかとも考えられていましたが、
官僚は実に巧妙で、問題点・論点をぼかすのがうまく、
幸か不幸か、今のところ深刻な対立にはなっていません。

当時、不動産業界では、中銀マンシオン名で、
中銀グループが高齢化社会の到来を見越した商品開発を行っていました。

時代を見据えた中銀のそうした取り組みがまぶしく見え、
自分の存在がとても小さく思えたのが、まるで昨日のことのよう、
もう20数年以上前のことです。