ある邂逅

今夜、年若い友人の結婚披露宴に出席してきました。

昨年の彼女の誕生日に籍は入れていたのですが、けじめが重要と、今回の結婚、披露宴の開催となりました。

私が最初に会ったのは、彼がまだ20歳頃でした。

高校を卒業して、就職した彼の、今時の若者らしい言動を聞いたり見たりして、私は、今風のちょっとやんちゃな男なんだろうなと思っていました。

当初は話をする機会もありませんでしたが、1年位後に彼が私と同じ職場に異動になり、それから良く話をするようになりました。
少し会話をするだけで、突出した能力を持った男だと分かりました。

荒削りですが、私が今まで出会った若者とは全く違った、異色の能力とスケールの大きさを感じさせる優秀な男です。

20歳そこそこですが、恐らく30代の人間でも、彼よりしっかりした考えを持ち、的確に物の道理を理解して行動している人間はいないと思いました。飛び抜けているのです。
恐らく、短い人生の中で苦渋を味わい、物の本質を見極める目が養われたものと思います。


彼が異動になってきた半年後程で、私は別の会社に移ったのですが、退職してからも時折会って話をするようになりました。

私に近況を話したり、抱えている問題を話してくれるのですが、人に話をするそばから、問題の解決策を他人に依存せずに、自分の頭の中に整理して組み立てているのです。

今では彼は若手のみならず会社のリーダー的存在ですが、私は彼が易きに安住しないように、暫らくは文句を言う親爺でありたいと思っています。






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