成熟国家日本


私の同世代の仲間には、マッキンゼーで鍛えられた人が多いですが、
タワーズワトソンという、世界的な人事・財務コンサルタントがあるそうです。

その調査で、日本人の会社への忠誠心が世界平均よりも低いという結果が出たそうです。


調査データは、今年2〜3月に、29カ国・地域で働く約3万2千人に行ったものだそうです。


国によって人口が大きく違いますので、特に中国などの人口の多い国のサンプリングは、広い国土のどの地域からどの程度の標本数を採取するかにより、母体のどういう層の傾向を現しているかという注釈が必要になると思います。

特定の国と、その国の地域別のサンプリング数が分らないと、単純に比較してもよいデータなのかどうかが分りません。
例えば同種の雇用形態の人でも、イタリア北部と南部のデータ、雇用者数の異なる事業所のデータ等によっても、調査項目により大きく結果が異なる場合があるでしょう。それを合計して、イタリアの雇用者の調査結果といっても、注釈無しでは、あまり意味のない数字になる場合があります。
合成の誤謬が生じるのも、こうした要素を考えないからです。

統計値や調査結果を見るとき、マッキンゼーの影響からか、どうしてもこういう点が気になってしまいます。理屈っぽいと嫌われるので、普段は流してしまいますが、、、


大手コンサルということですので、この辺は考慮しているのでしょう。

その調査によると、

(1)経営方針への理解
(2)自発的に仕事する意欲
(3)会社への誇り

が、すべてそろう人の割合が、

日本は13%にとどまったそうです。

世界全体は35%、
中国は53% という結果とか。


・「会社の目標を信じる」との回答も、

日本38%、
世界約70%

・「会社で働くことを誇りに思う」は、
日本47%、
世界70%超

・「経営陣からの情報を信じる」は、
日本24%、
世界約6割で、

・逆に「そう思わない」が、
日本は30%を超え、
世界の17%を上回った

同コンサルのディレクターは、

「日本は終身雇用と年功序列が崩れ、経営への期待が薄れた。経営環境が厳しさを増し、雇用のあり方が問われている」と指摘しています。


面白い調査だと思います。
いろいろな問題とその切り口が見えてくるような気がします。





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