因果律のこと

月の引力が人間に及ぼす影響は、出産やバイオリズムから、
相場の波にまで関係あると言われますが、
地震にまで大きく影響しているというのは意外な気がします。

以前、防災科学技術研究所が、
月や太陽の引力が地震の引き金になる可能性が高いことを発表していましたが、

昨日の新聞では、長野県栄村の周辺で東日本大震災後に多発した地震が、
月の引力などの影響で潮が満ち引きする、
潮汐(ちょうせき)と呼ばれる現象が引き金で起きたとみられることが、
分かったそうです。

発生時刻と潮汐のリズムに極めて高い相関性があって、
大震災による地殻変動潮汐力が重なって誘発されたとみられるとのこと。

産業技術総合研究所によると、
大震災以降の約2カ月間に長野県北部で起きたマグニチュード(M)3以上の、
142回の地震を分析した結果、
栄村で震度6強を観測した大震災翌日の地震(M6・7)を含む、
全体の約50%もの地震が、潮汐と関係していたというのです。

潮汐とは月の引力などによって海面が周期的に上下変動する現象で、
地球内部の岩盤も同じ影響で上下に伸縮しているそうです。

50%もの地震に相関性があるというのは、大きな要因と言ってよいと思います。


引力と言うと、月の引力と太陽の引力とが重なる、満月や新月の日は、
最大で±60センチメートルの地盤の変動が起きる程大きな力を及ぼすそうで、
相場師が満月や新月を、相場の潮目の変わるときと捉えるのも、
何だか頷けるようにも思えてきます。

こうした新たな研究成果により、
対象へのアプローチの仕方が変わっていくわけですが、
それは、固定観念の危うさ・危険性を示すことでもあります。