不作為の歴史はいつ頃から


尖閣諸島が国有化となり、一段落というか、無作為を続けることになりました。
過去の無作為と逃げ腰外交のつけで、中国では反日運動が盛り上がり、嫌日感情が広がっているようです。

日本のこれまでの事なかれ主義が、反日運動の原因の一端でもあることを
http://d.hatena.ne.jp/hiro4888/20120826
で触れましたが、

これからも、逃げ腰・事無かれ外交を続けていくつもりのようです。


石原都知事尖閣諸島の国有化容認の条件として野田首相に提案していた、漁船待避施設や中継基地の整備などには応じないそうです。石原都知事の提案には具体的に回答せず、事実上棚上げにする構えだそうです。

施設整備を許可すれば、領有権を主張する中国をより刺激しかねないという判断のようですが、

どちらにしても尖閣諸島には中国軍が上陸することになるのでしょう。
その時日本政府は、中国軍を刺激しないようにと、遠巻きにした船から、尖閣諸島は日本の領土で日本が実効支配している島だから、島から退去しなさいなどとマイクで主張するのでしょうか。

あまり大きな声で言うと、中国を刺激するから声を抑えてなどと、外務省から通達が出たりして・・・なあんて、別に茶化している訳ではありません。


産経新聞の、櫻井よしこさんの次のような記事を読むと、上記のようなことも真面目に語られるのではないかと思います。

『当初、石原知事の思いに前向きだった首相に、岡田克也副総理および玄葉光一郎外相以下外務省が、船だまりや灯台はもとより、島の国有化さえも中国の怒りを買うとして怖(お)じ気(け)づき、圧力をかけた。

外務省内には中国を恐れるあまり、魚釣島に残されている日本国領有の痕跡を消し去るべきだという信じ難い考えさえあったという。たとえ国土を奪われようとも中国の怒りを買わず摩擦回避を旨とする岡田、玄葉両氏、外務省の説得に屈した野田首相も同罪である。』


本当に信じがたいことです。

外務省は海外でも日本人の身の安全など守ることはなく、日本人が海外で冤罪とも思える犯罪に巻き込まれても、何もしてくれないと、以前から聞きます。
冤罪を訴えて何年も刑務所に入っている日本人。
罪は犯したかもしれませんが、無知による認識の違い等から処刑されてしまった日本人。
外務省は、こうした日本人を体を張って少しでも有利な状況を作ってやろうと努力したことがあるのでしょうか。
自分達がいい顔をしたいため、犯罪を犯した(ことになった)日本人には冷たいのではないでしょうか。

日本領事館や大使館は風光明媚な場所にあり、日本から料理人を何人も連れていき、美味しい料理と貯蔵庫にたくさんある高価なワインを海外の要人に振る舞ってはサロン談議にうつつを抜かしている。
危険な場所には決して出ていこうとしない。

外交の基本の一つは諜報活動です。日本など海外からのスパイ天国だなどと有難くないレッテルを貼られていますが、自国の利益のための情報収集活動や、日本政府や企業の発言行動がどんな影響を及ぼしているか、情報を集め、政府や企業に提言などしているのでしょうか。

聞き漏れることから判断すると、外務省は旅券の発行手続きやJTBなど旅行会社の出先レベルの仕事しかしていないように思えるのです。それ以外のことは、やらない方がましなことを、多額の税金を使ってやっているような・・・

以前、ドラマの『相棒』で、外務官僚が大使館だったかに貯蔵していたワインを私的に流用して、億単位(だったと思いますが)のお金を着服した話がありましたが、あれなども実話で、新聞記事で取り上げられていた事件でした。


日露戦争勃発前などの外務官僚や政治家の努力話などを読むと、国のために体を張ってきた人達に頭が下がります。
こうした先人たちのお蔭で今の日本の繁栄があるのです。

しかし、今の官僚や政治家のせいで(私達国民のせいですが)、何十年後かには、国がなくなっているかもしれないのです。


国を背負う気概のない人には、そのふさわしい職に転職して欲しいと思います。




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