見えない所での労力

自分の好きな場所というのは、いろいろな人に知らせたいと思う場合が多いのですが、
あまり知られたくないという、非常に自分勝手な思いにかられる場合もあります。

一つは『秘境』と呼ばれていた場所で、
林道などが開発されてアプローチが良くなると、来訪者が多くなります。
多くの人々がその美しさに触れられるようになるのは、本来とても素晴らしいことです。
自分のお気に入りの場所を、他人と共通の話題として会話できるのは、とても楽しいことです。

現地へのアプローチが悪かった頃は、そこに興味を持った人は下調べを十分に行います。
その経過で、自然に対してたくさんのことを学びます。
その結果のマナーや、普段の生活では普通に行っている行為が、
現地ではやってはいけない理由を学んだりします。

しかし、アプローチが便利になり、すぐ近くまで車の乗り入れが可能になったりして、
来訪者が急に増えたため、湿原がぬかるみに変わってしまったり、
市街地では根付かせるのは困難な高山植物が掘り起こされたりした場所もあります。

だからといって、人を規制すべきだという論理には、
その発言者は規制される対象には当然入っていないことを前提にして発言している場合が多く、
ある種の高みから発言しているという傲岸さがあります。
傲岸さが感じられる手法と言うのは、官僚的手法になりやすく、
なんだか嫌ったらしくて、楽しくない場合が多いので、
また違った観点から問題解決を図る必要を感じる時も多いです。


さて、二つ目は、お気に入りのお店です。
お店の場合は、お客様の来店数によって、お店の質が変わる場合が多く、
大概、質が落ちる、金額が高くなる、その両方というパターンです。

極力悪い方向に変わらないように、
お客様に喜んで頂けるよう努力をしている老舗の名店はありますが、
大概は変わってしまう場合が多いように思います。

下記のお店は、10年以上来訪している自分のお気に入りのお店ですが、
いつも、お久しぶりですと言われる、常連とはほど遠い存在です。
お店側にしたら、そんなありがたくない存在ですが、

このお店は、あまり人には紹介したくないなどという、
非常にワガママで勝手な思いを持っています。



真中にいるウサギは、紫芋

一口で口に入れてしまうものが、
時間と手間暇をかけて下ごしらえをされています。

焦げ目のついた杉板を開けるのも楽しいです

生ジラスではなく、青森産のイワシだそうで、
生ジラスより身は大きいのですが、とてもやわらかです

杉板の中は、黒鯛でした

ワインメーカー醸造の日本酒

ボトルもワインのようです。しかも、栓はコルクでした
フルーティーですが、中身は日本酒です

朴葉味噌焼きの、味噌の味が濃くなく、とてもおいしいです


マリネのようですが油を一切使っていません


栗ごはんと土瓶蒸しです

今年は松茸が高いそうです
韓国産が少なく、アメリカ産やカナダ産なども出回っているそうです
韓国との関係が良くないからでしょうか、とおっしゃっていましたが・・・



一品一品の料理について
何の素材を、どう下ごしらえをして調理したかを説明してくれます。

食通の方には邪道なのかもしれませんが、
口に含んだ時の、ほのかな香りや、かすかな味付けが、
説明してくれた素材や調理法を喚起させてくれて、

自分にとっては、それも楽しみです。



デザートは、栗のアイスクリームと、
定番の巨峰のシャーベットでした。





鷹匠1-8-9  スリーランカ
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