不動産の有効活用について(2)

私の実家のあるS市は、駅前の区画整理を大掛かりに行いました。
(そうはいっても、小規模地方都市レベルで、狭い範囲のことですが)

駅近くの市街地に住んでいた人達の多くは、その間郊外に移り住みました。
市内でも一等地と呼ばれていた地域に住み慣れた人達です。

S市の区画整理は、短期集中して事業を行えば良かったのかもしれませんが、
区画整理の面積の割には時間がかかりすぎました。

そうこうしているうちに、郊外には新興住宅地ができ、大型ショッピングセンターや、
洒落たお店が郊外のロードサイドに並び、車で移動するのにとても住みやすい街になりました。
(後にはアウトレットやシネコンまでできました)

駅周辺から郊外の賃貸住宅に移り住んだ方達は。もう生まれ育った土地よりも、
車で移動のしやすい郊外の住宅地に家を求めるようになりました。


区画整理が終わった頃には、

人が戻らない・・・
人が戻ると期待した店舗も、経営が当初との見込み違いとなる・・・
戻った人には、行きたいお店が近くにない・・・
お年寄りは「買い物難民」になっていく・・・  
等々、、

計画段階とは予想外の街になりました。

後に、この区画整理事業は全国的に失敗事例として認知されることになります。







'