温暖化について(おまけ)

昨日のエントリーは、幾分情緒的な観点から記しました。

今日は、冷徹で功利的な観点から考えてみたいと思います。
国際社会での、国家の行動原理です。


日本は、次の二点により、下記の国々に協力をする必要があります。

第一に、
ポリネシアミクロネシアの多くの国は、国際議決で日本を支持してくれる場合が多いこと。
議案によっては1票獲得するために、多額のお金を使って裏工作を行う大国もあります。
国際政治面では、日本とこれらの国との親密度を深めることは日本にとって大変メリットがあります。


第二に、
島嶼国は陸地面積はそれぞれ狭いのですが、全体の排他的経済水域は中国の陸地面積の約2倍の広さになるとよく言われています。
日本のマグロやカツオの消費量の約8割を担っているのがこの水域だそうです。

排他的経済水域と言えば、先般触れました南鳥島周辺の海底で、大規模なレアアースの鉱床が最近発見されました。
日本の排他的経済水域内ですので、日本の資源として開発できます。この推定埋蔵量は約680万トンで、日本が年間に消費するレアアース(約3万トン)の約220年分だそうです。
水深5600メートルもの海底だそうですが、採掘の技術開発は十分可能だそうで、大変明るい話題です。

海洋資源があることが判明すると、尖閣諸島のように、どこぞの大陸棚と被っているので我が国の領土だと主張してくる国も出てきますが、南鳥島は東京都小笠原村に所属する日本の最も東に位置しますので、大陸棚に続いているから我が国の領土とは、どこの国も主張しにくい場所だと思います。

尖閣諸島では他国が入り込んで海底油田の試掘を始めても、日本は手をつけられずに、貴重な資源を吸い取られるままですが、こんな政府でも、地政学的に南鳥島ではちょっとは安心できる気がします。
もっとも、沖縄も以前は属国だったので本来我が国のものと主張している国もありますので、国際社会では、うかうかしていると領土ごと持っていかれる恐れはありますが。


っと、話がそれましたが、

島嶼国の排他的経済水域には、手つかずの資源が眠っている可能性があります。
太平洋島嶼国の盟主としてのリーダーシップを日本が発揮して、こうした国々の直面する問題を解決する方向に動いていけば、資源開発などの経済協力の際には、その相手に日本を第一候補としてくれるでしょう。
OEDもこうした目的意識の元に、相手に歓迎されて、相手の記憶に残りやすい事業に集中して行います。


こうした下心に人道的な味付けをして、正論として主張していくのが国際政治の基本なのでしょうが、
現場での行動原理は、台湾での八田與一氏の行動のように、心と志を伴ったものでありたいです。






'