マスコミの難しい立場と報道に対する責任について

普天間飛行場へのMV22オスプレイの配備が地元で反対されています。

今年の4月、6月と墜落事故の報道があり、私も危ない輸送機なのかと思っていましたが、
データを見れば、決して危険なものではないようです。


今月初めの産経新聞ではオスプレイの事故率をあげていました。

オスプレイの事故率は11年時点で、10万飛行当たり1.12だそうです。この数字だけでは高いのか低いのか分りませんが、海兵隊の全航空機平均の事故率は2.47だそうで、2分の1以下の事故率です。

(なんだ、オスプレイは安全な乗り物ではないか!)

6月の事故を受けてまとめた事故率は、MV22は1.93、海兵隊所属のヘリを含む航空機の平均事故率2.45だそうです。

(やはりオスプレイは悪くない数字だ!)


もっともオスプレイと9割方同じ機種の特殊作戦用CV22の事故率は、13.47と高い数字です。これは使用方法が異なるからとしていますが、より実戦に近い使い方をすると、事故率は上がると考えるべきものと思います。


片や、現機種のCH46と比べると、速度2倍、荷物の搭載量3倍、航続距離は3,900キロと5.5倍等々の、飛躍的な能力を持っています。

(ほー、能力も凄い数字です。でも、待てよ! CH46って40年以上使用している機種です。40年前の機種を現機種と比べれば、能力が格段に低いのは当然です。ここでは、オスプレイ以外で新機種がないかどうか。あれば、それらの機種とも能力比較をするという観点が必要です)

CH46は空中給油もできないため、航続距離に難がありますが、オスプレイ朝鮮半島まで空中給油1回で行動半径内になります。
朝鮮半島での有事に海兵隊の展開力は飛躍的に高まります。

(現在、きな臭い地域は、南シナ海東シナ海朝鮮半島尖閣諸島対馬近海等々、将来的には津軽海峡、北海道周辺でしょうか。その大半をカバーできるので必要条件は満たしているのだな、という気がします)

オスプレイの機動力が、対艦攻撃弾道ミサイルに対して、揚陸艦をミサイルの射程から遠ざけることができます。

アメリカは人権問題を重要視する国家です。人命についても同様です。海外派兵で自国民の犠牲を出してきたアメリカ国民は、論理的な思考では派兵は正当と考えても、犠牲者が多くなれば厭戦気分が蔓延しだして、なぜ他国のために自国民を犠牲にしなければならないのかと考える人が多くなります。つまり、次の政権が代わる確率が高まります。
多くの海兵隊員の身の安全を第一に考えたいアメリカでは、揚陸艦をミサイルから安全な場所へ配置して攻撃に備えることができるということは、非常に重要な戦略的視点と思います)

つまり、戦略的に、MV22オスプレイの配置は必然的と思えます、、、かな?

と新聞を読んでいると誘導されそうになりますが、

どうも、この産経新聞の論理構成にはほころびがあるように思えます。







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