「新」東京駅

東京駅の修復がもうじき完成するようです。10月1日がグランドオープンとのこと。

東京駅丸の内駅舎は大正時代の開業時の姿に生まれ変わっているそうです。

24日に報道関係者に事前公開されたそうで、新聞には南ドームの天井の写真が載っていました。

そのドームは、終戦直前の45年5月に、米軍機による空襲で駅舎が炎上し、ドーム屋根と3階部分を焼失し、その後の修復工事では、ドームに代えて八角形の屋根がかけられ、3階部分は再建されなかったそうです。

今回復元された3階には、06年から休業していた東京ステーションホテル(10月3日に新装オープン)の客室などが入るとのこと。
地下1階から地上4階にわたる東京ステーションホテルのロイヤルスイート(1泊80万8500円)なども公開されたそうです。

ステーションホテルと言えば、社会人になりたての頃、ここの食堂にお世話になりました。
週に1回、卵料理とパンとコーヒーだけの朝食でした。とても味わう余裕などありませんでしたが、それでも雰囲気のある建物の中で戴いたのを懐かしく思います。
東京駅の赤煉瓦の建物の中は丸の内界隈とは、また異質な時間が流れている雰囲気でした。
私の知っている東京駅は、開業時の姿ではありませんが、味わいのある素敵な建物だと思っていました。今回の改装で、どんな姿に変わったのか、とても楽しみです。

さて、この駅の再建には巨額な費用が必要でしたが、その捻出方法を聞いた時、私は壮大なマジックを見たような気分になりました。
それは、東京駅上空の未利用スペースを売却するというものです。空中権売買の適用でした。

東京都は2002年、東京駅周辺での一体的な開発を促すため、大手町、丸の内、有楽町地区での空中権売買を認めました。
復原後の東京駅丸の内駅舎は地上3階しかありませんが、その上空の権利を、より規模の大きなビルの建設を望む新丸ビルなどへ売却することができるようになりました。

こうして調達した資金で、今回の東京駅復元ができたのですね。
さすが、東京都、頭の柔軟な行政ですね。



'