確かな感覚

会社からの帰り、車のラジオから京都大学山中伸弥教授のノーベル医学・生理学賞受賞の話題が流れていました。
自分にとって、受賞対象の研究は年々理解しがたいレベルのものになっていて、ただただスゴイナーと感嘆するのみなのですが。

ノーベル賞の事前予想は非常に難しいと言われています。
田中耕一さんの受賞以来、ほとんどマークしていなかった方の受賞も話題になります。

受賞候補者リストの載る人数も年々多くなっているという中、受賞者を予想すると言うのは本当に難しいことなのだろうと思います。

さて、先月既に、京大関係者の受賞を予測して、iPS細胞銘柄なるものを推奨しているグループがあります。
8日以降、その銘柄は急騰するとしきりと煽っていましたが、すでに、ひと頃と比較すると大分上がっているようです。
休み明けの明日には、煽りに乗っかる人達でその銘柄は上がっていくのでしょうか。
どちらにしても、既に保持している人達は、どこで逃げようかと、逃げ場を探すことになるのでしょう。
どこがiPS銘柄なのか分らないのですが、どんなものでも金儲けのネタにしていくのは逞しいとも思います。
短期で見れば損する人が多くなるのでしょうが、ある意味需要を創造しているともいえますので。
まあ、風船を膨らませているようにも見えますが。


家に帰ったら、報道ステーションに、山中教授が出演されていました。
山中教授は、研究の成果を京都大学で特許を取ったのは、特定の企業に独占させないためと説明されていました。
京都大学の250人ほどの研究チームの他、全国1,000人程の研究者が、難病に悩む患者さんのため、研究に邁進しているとのこと。


何と素晴らしい考え方をする人達だろうと思います。いかにも研究一筋で、患者の苦しみをなくそうと必死で努力しています。もちろん研究成果の熾烈な競争を行っているわけで、他人よりも早く成果を上げようと懸命なわけできれいごとだけではすまないでしょう。

しかし、iPS細胞銘柄などと他人を踊らせようとする人達と比べると、人間としての底の深さを感じさせ、確かな安心感を与えてくれるように思います。







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