レーピン展

静岡県浜松市でレーピン展が開催されています。

近代ロシアの画家レーピン(1844年〜1930年)の作品は、ロシアの近代絵画の至宝とも呼ばれています。

初期から晩年に至る歴史画、風俗画、肖像画など様々なジャンルの油彩画や素描、約80点ものトレチャコフ美術館所蔵の作品が、浜松市美術館に展示されています。

半数以上が日本初公開で、80点もの作品の展示は日本でも初めてではないかといわれています。


ロシア・リアリズムを確立した画家として、その才能は高く評価されています。
私は、肖像画や歴史・風俗画はあまり好んで見ませんが、レーピンの、デフォルメするわけでもなく、リアリズムの手法で対象の心の内面まで写し出すような作品や、愛情を感じさせる視線など、レーピンの作品を見ると、こういう場面で自分にこんなに溢れだす感情があるのかと、湧出する自分の感情と自然と向き合う時間を持つことができます。とても貴重な時間です。

このレーピン展に誘われていましたが、当分日程が合わずに行けそうもないため、先に行ってもらうことにしました。

なかなか機会のない催しですので、是非行きたいと思っているのですが、、、


あまり口にしたくないことですが、フランスの写実主義の名作に、私はあまり感情移入することができません。生活様式、風俗が違うからだろうと思っていました。しかし、レーピンの作品を見ると自分の感情の引き出しがあいてくるのです。
自分の育った生活環境や風俗からすると、ロシアのレーピンの時代にも、とても感情移入できそうもないと思うのですが、描かれている人達が浮世離れすることなく、より近い存在の人達だからでしょうか。
いずれにしても、レーピンのリアリズムは、単なる写実主義とは違うように思います。


レーピン展は、
2012年10月16日(火)〜12月24日(月・振休)

浜松市美術館
〒430-0947 浜松市中区松城町100-1
Tel:053-454-6801・Fax:053-454-6829
開館時間は9時30分〜17時。月曜休館(12月24日は開館)

行かれる場合は、期間・時間等、最新の情報を、お確かめ下さい。


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