日本が嫌いな日本人

過去に米軍を殺せなどという反米パフォーマンスをしたというPSYが、オバマ大統領の家族や指導層が出席したクリスマスチャリティー公演で「江南スタイル」を歌って、一部の視聴者の怒りを買ったそうです。

「公演が終わった後、大統領が笑いながらPSYと握手をしたということに驚いた」という議員も少なくなかったようです。

ジェイソン・チャフェツ連邦下院議員は、「大統領は自分の不適切な行動について謝罪するべきだ」、「PSYが自分の過去の発言について謝罪したのを個人的には受け入れて許さなければならないが、軍統帥権者の大統領はこうした悪意の反米行動に断固対処するべきだ」と発言したそうです。

この発言は、私には極めて良識的な思考基準に拠っていると思います。
同議員は共和党の議員ですので、こうした思考を持ちやすいのだろうとは思います。これを古きアメリカ的な思考による発言ととらえる人も中にはいるのでしょうが、アメリカの良さではないかと私は思います。

アメリカは日本が徹底的に痛めつけられた相手ですが、同盟国としての期間が長いためか、人的交流も多いための気安さもあってか、日本人はアメリカに対して甘えの気持ちがあるのではないかと思う場面を目にすることがあります。
特にアメリカに対しての政治家の姿勢に、それを感じることがあります。甘えがあるために、あまり深く考えることなく、必要以上に強く出ているなと感じるときがあります。

私は、アメリカ的なもので、日本人には少し厳しいのではと感じる部分に多々思い至ります。厳しく感じるのはアメリカの持つ父性の部分です。厳しいと思いながらも眩しくも見えますが、この点は、また別途触れたく思います。

ところで、アメリカ人は、アメリカ国民に生まれた時から、また、アメリカ国民になるのを選んだ時から、多かれ少なかれ星条旗を背負うことを意識付けられていると思います。生まれついてのアメリカ人には意識が薄いかもしれませんが、それでも星条旗を意識させる国家です。アメリカ国籍を取得した人であれば、自国と比較して、アメリカという異民族国家を選択したのです。
自分が生き続けること、そして生きる場所を選択するという意志決定をしています。
この点で、日本国籍を取得した人達との違いは大きいと思います。

日本への帰化人(帰化という言葉には私は文化的な香りを感じますが、実際は無機的な響きの日本国籍取得者というのが実態に合っている場合が多いように思っています)も、自分の生存の確認と生きる場所を選択していますが、国籍を選択していながら日の丸を背負う気はさらさらない人も少なくないように思います。

日本人は人がよいので御しやすい。
お人よしで行儀のよい国民の多い日本では、ちょっとダーティーなことを行えば、簡単に日本人を出し抜ける。
おとなしい日本人は、ちょっと脅せば言いなりになる。
人権を持ち出せば、日本人はビビル。
日本では人権は金を生み出す道具にできる、
すなわち、自分自身が金を作れる、、等々
こういう意味で暮らしやすいと感じる日本という場所を選択したのでしょうか。

日本の歴史、日本の国家を愛したあまり、日本人になろうと考える人は、どの程度いるのでしょうか。
日本に住みながら、日本の国籍を得ながら、日本人が嫌い、日本国が嫌いという人ばかりが目についてしまいます。嫌なら出て行けば良いと思いますが、出身国よりは日本には甘い蜜が多いため、一度住んだら戻りたくなくなるのでしょう。異常な現象です。

何も、ドナルド・キーン氏や金美齢氏のようなことを求めているのではありません。
日本が嫌いなら、日本国籍を取って日本人にならないで欲しいと思います。

こいう傾向が出てくるのは、受け入れる国の方にも問題があります。政治家やマスコミの問題も大きいですが、それらをひっくるめて国家の問題と言っても良いと思います。

アメリカは、自国民が海外で不当に捕らえられれば、武力をもってしても奪回しようとします。過去に何度もアメリカはこうした強烈な国家体質を世界に示してきました。時の大統領の政権の安定を求める色気の部分もあるかもしれませんが、父性国家アメリカの真骨頂でもあると思います。
私はこうした国家の背骨を見せつけられると、怖い国と思いながらもアメリカという国が眩しく見えます。


日本にあっては、国家の歴史や骨格をないがしろにし、背骨を溶かし続けているのが日本のマスメデイアだと思います。

今日は衆議院選挙の投票日ですが、安倍晋三総理が誕生しそうな気配のためか、マスコミは安倍氏に対して陰湿な攻撃をまたしても始めています。
安倍自民党総裁の経済政策に対して、マスコミや日銀などが、またぞろマイナスイメージの吹き付け作業をやっています。吹き付け量が多くなると、真実は何かということが、見にくくなります。

時計の針を戻してもよいのか、旧い政治に舞い戻ってもよいのか、公共投資に頼って良いのかなどと、政策の中身、経済政策の内容ではなく、感情に訴えるような言い方をすることで、安倍氏の政策をマイナスイメージで包もうとしています。
何の反論にもなっていないので、もっと政策論議を行えばよいものをと思いますが、議論を深めると内容がないのが判ってしまうためか、上っ面をなぞるだけで終わっているように見えます。

マスコミは前回の安倍政権の際にも、お友達内閣と揶揄しましたが、今回も再度お友達内閣ができるなどとネガテイブキャンペーンを張っています。

自由主義国家日本では、軍政の国や長の強い部族国家のような性格の国家のような不自由さはありません。
北朝鮮や中国のように、発言内容によっては投獄されるようなこともありません。
思想・信条を自由に表現し、考えを主張できる、世界的にも稀な国家だと思います。
こうした自由さに乗じて、マスコミはやりたい放題の行動を取っています。

マスコミの胴元企業が手配する、政治も経済も深く考えていそうもないタレントに、おなかが痛くて辞めた何の実績もない元総理大臣などと言わせています。もとより安倍氏の功績も理解できないタレントでしょうが、今のマスコミは、その程度のレベルです。

実績のない総理大臣とはよく言ったものです。しがらみも、利権も遠ざけて、子供達が未来に誇れる日本になるよう国の骨格造りを行おうとした安倍氏を、利権がらみのマスコミが怖がって排斥したのが実態ではなかったでしょうか。

安倍氏は国の骨格を造る法案を次々に出して、成立させたり、審議を続けていました。
こうした功績を、マスコミは一切報道しませんし、評価もしません。

安倍氏は前政権時には野党、マスコミをはじめ、自民党族議員や利権に目の無い議員、何が国民のためになるかが理解できず官僚の走狗になっている(仲間である筈の)自民党議員、官僚達からも、袋叩きにあいました。守ってくれる仲間の声は、マスコミのネガテイブキャンペーンを信じた国民には届かず、失意の中で失脚しました。

安倍氏自民党の旧弊な派閥が推薦する大臣順送りを嫌い、遂行する仕事優先で閣僚を決めていった(お友達内閣の)ために、自民党の長老からも疎まれた結果、内部にも敵を作ってしまいました。
派閥の長老達の機嫌を伺い、法案が調整調整で換骨奪胎される、旧来の調整型の政治を嫌い、堂々と理想を唱えてきたのが安倍前総理でした。

難しいですね、法案を成立させようと、仲間内の了解を取り付けたり、野党との国会対策で成立させるための調整を行ったりすると、法案が毒にも薬にもならなくなります。調整型の総理大臣では、その程度と諦めるしかないのでしょうが、安倍氏のような志が高く、政策通で抜本的な改革を行う気概のある政治家がトップになったときにこそ、思い切った政策を通して欲しいと思いますが、マスコミが野党と一緒になって足を引っ張り、成果は埋没されたままで失脚しました。

安倍氏は、私利私欲とはかけ離れたところで、問題の根源に深く迫る施策を打ち出そうとしてきました。国のあり方などを志を持って語れる議員は、かつての自民党においては長老の圧力もあり、数はいても自由な行動ができませんでした。
マスコミも、自分達の利権も、やがてはその矛先になるだろうと思い戦々恐々としていたと思います。それが安倍政権に対しての徹底的なネガテイブキャンペーンとなったものと思います。

安倍氏の功績を徹底的に無視し、右傾化していると、中国や韓国に向けてアナウンスすることで、中国政府や韓国政府からの安倍バッシングを、日本のマスコミは見方につけて、安倍氏の追い落としを図りました。

マスコミは、本質的な議論を国民の前で行うことはできず、安倍氏に対して実績の無視と、同志を、お友達などという言い方で貶める以外には策はないのですが、圧倒的なネガテイブな報道の下で、病に倒れたこともあり失脚させるのに成功します。次の麻生総理に対しても、安倍氏の時と同様な流れで一気に叩き潰しました。
そして、国民はそれに乗り、国家の背骨は崩れていくことになります。

安倍氏の実績をまとめてくれた動画があります。
http://www.youtube.com/watch?v=IFh3FBhPlsk

仮に、本日の投票で安倍政権が成立すれば、以前にもましてマスコミは陰湿な攻撃を行うでしょう。
自民党は今回引退してくれた派閥の長老もいますので、前政権時よりも安倍氏が大ナタを振るえる環境は整っています。マスコミも脅威に感じているはずで、中国共産党や韓国の反日世論を味方に付けて、安倍氏の追い落としを行うことでしょう。

異なる主義主張を、堂々と戦わせることができる国は、一流国家だと思います。
しかし、主張を捻じ曲げて誤解されるような報道をしたり、成果を正確な報道もせず、まして、無いことのように無視して、国民が正当な判断ができないようにしているのが、日本のマスコミです。
このマスコミが、私達の住む日本を、三流国家に貶めているのです。