BSの報道番組

途中からの1時間弱ほどでしたが、本日のBSフジのプライムニュースを面白く視聴しました。

ゲストが、ケビン・メア氏と古森義久氏と、どちらも歯切れの良い方で、外交の問題やTPPの問題等、自分好みの話しの展開でした。
2人ともフランク過ぎて、周囲に問題を起こすと思われているようですが、その言質を素直に吟味できずに問題にするほうが、事実を曖昧にして問題の掘り下げを行わない思考停止気味の人達に思います。

メア氏は、ご本人は否定していますが、「沖縄はたかりの名人」との発言をしたと報道されて日本では有名になった方です。
その発言が元で更迭されたために退官されましたが、元在沖縄総領事、元国務省日本部長等要職を経験された方です。

たかりの名人との発言が事実かどうかはさておき、
国からの補助金を狙うための基地反対運動という側面があるなど、日本のマスコミが表面的な報道しかしない中を、真実を掬ってはフランクに問題提起をしようとするメア氏に、私は前向きで建設的な外交官というイメージを抱いていました。
形式主義で自分の頭で思考をしない人達からは敬遠されるのでしょうが。

本日のプライムニュースでも、TPPの問題で、農業以外の問題で過剰に反応している日本人、例えば医療関係者の中にTPPに加盟すると日本の皆健康保険制度をアメリカにズタズタにされる、などと国民を脅す人達がいますが、メイ氏や古森氏の話から考えると、競争力のない日本の医療機器メーカーが、アメリカなどの先進的な医療技術に太刀打ちできないのではないかという危機感をもっているために、国益ではなく自社の保身のためにTPPについての誤解を助長しようとしているのではないかなどと考えられます。
この他に、TPP加盟により郵貯が狙われる、などと扇情的なあおり発言を聞きますが、その理由を理路整然と説明している人を見たことがありません。

アメリカが日本を誤魔化そうとしているのではなく、自由な競争原理の元で公平な企業活動ができそうにない人達が反対しているだけで、競争力のある企業は静観しているのかもしれないななどと思いました。

また、アメリカは例外なき関税障壁の撤廃など求めているわけではないと言います。アメリカ自体にも障壁を設けたい分野があるそうで、そうしてみると、日本のナイーブな議論は著しくバランスを欠いているようにも思えます。

TPP問題は、素人達が少ない情報であれこれと議論をしているように見え、もう少し共通認識を持てるように議論を深めないことには、恐ろしく浅薄なレベルで検討してしまいそうな懸念を感じます。