主役交代(3)

昨日の日銀の金融政策決定会合の施策決定で、今日は大変な騒ぎでした。

行く先々で、株価の話。
皆さん乗り遅れまいと、株やら投信やらに投資されているようで、余裕資金の多い方達が羨ましいですが・・・
株や投資信託を買い込むだけでなく、利益確定したら、車を買うとか家を買い替えるとか、是非とも消費行動に移っていただきたいものですが、、、心が豊かになるだけでも経済の回転は大分違ってくるでしょう。

さて、今回の黒田氏の発言に対して、いろいろなコメントが出ています。
もとより市場関係者は理由が何であれ、株は騰がれば良いので、その発言をまともに聞いても仕方がないと思いながら、否定的な見解なども目につきます。

株高を評価しているかのようにも取れますが、前半は株高の事実を記事にして、後半は日銀OBの発言を利用したりして、マイナスイメージを植え付けようという記事のパターンなどを見ると、奥歯に物の詰まった言い方(というより態度ですね、自分達の主張を露わにしてはいませんので)をしないで、政策論争を挑んだらどうだろうかと思います。

マイナスイメージ発信をする構造改革論者の人達には、今日の株高で国民が浮かれている様子は、さぞ面白くない光景でしょう。

緊縮財政で構造改革論者は、二言目には規制緩和、貿易の自由化を唱えます。
規制緩和自由貿易拡大は、供給者側に追い風になります。国内の供給能力が向上し、企業間競争は今まで以上に激しくなります。供給サイドの自由競争が激しくなれば、需要が伸びない限り物価は下落していきます。

もともと供給能力が需要よりも高いというギャップがあるのがデフレ状態ですので、更に供給能力を高めて、需要を増やす手立てをうたないのでは、デフレギャップが大きくなるだけで問題の解決にはならないでしょう。
供給者側に追い風を起すのではなく、需要喚起の追い風を起すのが解決策と思いますので、今回の安倍政権の経済政策や日銀決定は理にかなったものだと思います。

これで、今後プライマリーバランスを見据えた財政政策をどう実行していくか、民間投資を喚起する成長戦略を実行に移せるかがカギになってきます。

時に金融緩和のアクセルを踏むことはありますが、構造改革・緊縮財政というブレーキも踏んで、デフレスパイラルからいっこうに抜け出せなくなってしまっていて、お手上げ状態だったのが、ついこの間までのこと。

お金儲けは巧くても、経済政策論争は苦手という国会議員が多いと、いつまでたっても、本質議論が進みません。
前回の安倍政権時と同様に安倍総理がマスコミに袋叩きにされ、国民がそれに乗っかって、安倍総理退陣に持っていくようですと、また振り出しに戻り、デフレ時でも構造改革だ、緊縮財政だという声が大きくなり、失われた30年、50年となってしまう恐れがあります。

もっとも、前政権時代の安倍氏を袋叩きにして失脚させる大きな原動力になったA新聞。
安倍の葬式はうちが出すと言ったという、A新聞のW論説主幹でしたが、A新聞が、過去の安倍叩きをW1人のせいにして、Wを切ったからと手打ちを申し出たというのは、今回の安倍政権が叩きようがないまともな政権であることに気付きだした人が増えてきているために、安倍は大嫌いだが安倍叩きは迂闊にできないと考えたためでしょう。
風見鶏マスコミの面目躍如、機敏な世論キャッチによる大A新聞の方向転換といえるのでしょうか。

いや、方向転換など全くしていないでしょう。
Wは安倍叩きはA新聞の社是と発言しています。その他、Wの発言を見ると、その品格、国家観、驕慢、正義感のレベル等々呆れてしまいますが、そんな人物を、論説主幹として据えていた大A新聞のレベルと指向も推して知るべしと思います。
マスコミが嫌いに嫌っている安倍総理なだけに、今後も失策を虎視眈々と狙っては陰湿な安倍叩きが行われていくことでしょう。
安倍氏が潰されるまでに、せめて日本の再生の道筋ができたら良いのですが。