近くて遠い国

今日は、比較的番組の最初の時間帯から、プライムニュースを見ました。

出演者は、
自民党の河村健夫氏
リーディング証券社長の李俊順氏
それと、三橋貴明氏です

議題が、
アベノミクスが原因? 韓国経済不振で日本は 靖国問題と今後の日韓』

とありましたので、

また、しょうもない、甘えたような、議論にならない議論になるのかと思っていましたが、
三橋氏が入ると、やはり場が違いますね。

日本人に良くある、訳のわからない配慮で論点をぼやかすようなことはなく、三橋氏は論理的に対象を捉えて、明確な論旨で、問題点を浮き彫りにしていきます。
インテリ知識人というと、もったいぶってか、難しい表現や回りくどい表現をすることが多いように見えます。(詳しく知りたければ俺の著書を読め位な感じの人が多いように思います)
そうすることで、対象を曖昧にしてしまうことが多いため、例えば、地上波のTVの報道番組などを、わざわざ30分も1時間近くもかけて見ても、少しも理解が深まらず、ああ無駄な時間をつぶしてしまったと後悔するのが通例です。

三橋氏の場合は、そういうところがなく、問題の根幹を分りやすく解き明かして、問題提起をしていきます。
文章では好戦的なところも感じますが、TVではなかなか柔らかい感じで包容力を感じさせ、いい感じですね。(旧態依然とした保守的なオジサン達の好感度を上げるには、外見の印象をちょっと考えても良いのではないかなどと、要らぬ感想を持ちますが)

キャスターの反町さんも八木さんも、肝心なところでは三橋氏の考えを基点にして、議論を進めているように見えます。

三橋氏が論じるところは、いつも核心の部分ですので、議論が進むのが早くなりますし、しがらみがあるために明確な議論ができない知識人は数多いですが、三橋氏は大概のことには客観的で忌憚のない意見を示してくれます。
商売上手な人だと思いますが、多分、しがらみを極力排し、清廉潔白な気風を持っている人なのでしょうね。ブレずに、誰に対しても客観的な視点で対峙しているように思います。

国際人として、冷静・客観的に議論ができる人というのは、TV等では、なかなかお目にかかれませんが、三橋氏のような人が国際舞台に出て行けば、いろいろな国の抱える問題の解決に寄与できるでしょうし、変に利害を絡めず、また相手の利害も良く見えているので、それさえも忌憚なく議論しあって、相互理解できるようになるのではないだろうかなどと思えてきます。日本の将来に明るさを感じさせる人材ですね。


さて、
以前から懸念されていたことですが、韓国は輸出依存体質で、内需の比率が低いため、円安ウォン高になると、国が廻らなくなります。
(韓国企業が日本企業を世界のマーケットから弾き飛ばしてきたのは、単に為替が安いからなどと、日本の産業界では良く聞く声ですが、これは、別に日本人の負け惜しみだけでもないと思います。IMFにお世話になったためのウォン安でもあり、今の状況が円高是正で、不当な円安誘導ではありません。ウォン安こそ保護されてきた為替政策の結果といえるのでしょう)
そのため、韓国の課題は内需の拡大と、多国籍企業の優遇策を止めて、大手財閥系企業から、適正に税金を徴収することと言われてきました。

しかし、財閥企業を味方にしないと大統領になれませんので、大企業優遇をしてしまいます。
しかし、そうしたしがらみを客観的に直視できない韓国の要人は、民族的プライドが高いこともあり、
日本の円安が韓国を危機に陥れる!
アベノミクスけしからん!
靖国参拝けしからん!
等々子供じみた論理で文句を言い続けています。

三橋氏は、そんな、韓国に必要なのは、韓国内でのアベノミクスではないか、などと皮肉な言い回しをしていましたが、こうしたアイロニカルなやり取りの応酬は、お互いを客観視するきっかけにもなりますので、大人の付き合い方として悪くないと思いますが、結局は、三橋けしからん!などと過剰反応するのでしょう。