トップセールスの蔭で

只今、日露首脳共同会見中です。
安倍首相は、今回の大型連休中の28日から5月4日までの日程でロシア、サウジ、UAE、トルコを訪問する予定でしたね。

今日は最初の訪問国のロシア。
日本にとっては北方領土の返還問題が大きな案件です。

緊張気味の日本人記者がその件の質問をしましたが、安倍総理は、日露双方の隔たりは大きいが、首脳の決断無しには解決しないので、時間はかかるだろうが、腰をすえて取り組んでいきたい。双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉に取り組んでいくといった主旨の発言で、改めて決意を表明していました。

さて、これに先立って、プーチン大統領は日本企業の具体的な名前をあげて、日本側の経済協力の項目について細かく出席者に説明をしていました。

と、ここで、
TBSの記者が、いつもの日本のマスコミらしからぬ、非常に明確な論旨でしっかりした質問をしました。
ロシアが北方領土において日本の神経を逆撫でするような実効支配の仕方をしているが、安倍総理プーチン大統領はどう考えているかというものです。

プーチン大統領はTBSの記者の質問に若干カチンときたように見えましたが、相互に受け入れ可能な形で解決したいと答えていました。

TBSらしからぬ、遠慮をしない直截的な質問で、オオーッ、男らしいとこを突いてきたなと思いました。
日本国内でも、こうした客観的な眼で物事を把握して、上層部の判断に気兼ねして右顧左眄することなく、正確な報道を心がけて欲しいものです。

もっとも、TBSのやることですから、上層部の意向無しに記者が勝手な質問はしないでしょう。
安倍前政権時代には、A新聞社と共に、安倍氏がマイナスに誤解されるような報道に努めたり、映像操作を行ったりと、執拗に安倍叩きを行ってきましたので、悪意に満ちた意図がない筈はないと思えます。
恐らく、安倍総理プーチン大統領との対立をけしかけるようなイラッとする質問をすることで、安倍総理の足を掬う発言を期待してのことでしょう。

プーチン大統領は、さんざん、無用なストレスを生じさせることは避けたいという意味のことを発言していました。
この質問に対しても同様の発言をしていましたが、実は、この記者のような態度のことを言っているのですね。
恐らくプーチン大統領は、TBSの記者に、お前は空気を全く読めていないなと思ったことでしょう。


さて、会見の場にはTVカメラに日本の産業界のリーダー達が。
先ほどプーチン大統領が報告していた経済協力を行う日本の企業の面々です。

日本の首相が産業界の重鎮達を引き連れて、海外でトップセールスを行う姿を見るのは、私が知らないだけかもしれませんが、珍しいように思い、とても新鮮に見えます。

明日以降も、外交及びトップセールスが続くようです。