ベトナム事情

先日、ベトナムビジネス状況の最新事情を伺う機会がありました。

内容は、ベトナムの投資環境の最新事情の報告と物流事情についての詳細な説明と、
現地の工業団地等の紹介などでした。

ベトナム北部の、ヴィンフック省から、人民委員会副委員長の、ハー・ホア・ビン氏や、ヴィンフック省の投資促進局長、グエン・ティン・ハイン氏が、工業団地への企業誘致を図ろうと、一生懸命ヴィンフック省のPRをしてくださいました。
ただ、通訳の方の日本語が聞き取りにくく、意を酌むのにいささか苦労しました。

ヴィンフック省ハノイの近くで、ノイバイ国際空港からも近く、ベトナム北部重要経済地域に指定され、ハノイ首都圏を構成しています。現在、自動車工場、オートバイ工場等、いくつもの大規模な工場が稼働しています。

もともとは、農林水産業中心の地域で、製造業、建設業へと急速に産業構造が変わってきています。
1990年代後半から2011年まで、年平均17%を超える成長率ということですので、さぞ目まぐるしい環境変化が生じていることでしょう。
造成仕上がったばかりの工業団地を半年後に訪れると、たくさんの工場が稼働していて様変わりしているそうです。

また、人々の生活の質や発展度合いを示す指標である、人間開発指数HDI:Human Development Index)が2005年以降全国トップ10に入っているとのことですが、日本が工業化をたどる過程では、こうした視点は希薄だったように思います。恐らく、国民にとっては好ましい経済発展の仕方をしているのではないかと思います。


ヴィンフック省の歴史は4000年に及び、数百もの史跡や、文化遺跡が点在する豊かな歴史に恵まれているそうで、資料の写真にも目を惹かれます。
(まるでベトナム通のような書き方をしていますが、ほとんど、私は今回初めて知ることばかりです)

話を伺って、これは面白いなと思ったのは、ベトナムでは保税倉庫に仮置きができるという点です。
物流業者と提携すれば、ベトナムに居住していなくても、自社製品を海上コンテナで保税倉庫に入荷させ、オーダー毎に出荷させることが可能になります。
しかも、輸出加工企業(EPE)であれば、ベトナム関税とVAT(付加価値税)がかからないそうです。
これは、品質が安定している商品を扱う中小企業で品目数の少ない会社ならば、駐在員を常駐させる必要がありませんので、メリットがあると思いました。
ASEAN諸国に顧客がある場合、ASEAN自体が一つの経済圏のようなところがありますので、受注リードタイムの削減になると思いますので、使えるシステムではないかと思います。

ところで、ベトナム社会主義国ですが、人民委員会が政財ともに牽引しているのだなー、などと、話を伺っていて素朴に感心しました。
民族性なのでしょうか、とても真面目な感じですね。真摯で熱意を感じました。

ベトナムは、2年前から不況で、建設や不動産関係の倒産が多いそうです。しかし、その失業率は、地方で約1.5%、都市部で3.6%位だそうです。
人口は9,000万人弱。平均年齢は、何と27.7歳。活気がある筈ですね。

経済的な重要なパートナーは、日本、アメリカ、中国ですが、対日感情は良好で、好きな国はというと、95%の人が日本が好きだそうです。アメリカは50%。中国が好きという人は5%(華僑の数を除いたら0に近いかもしれませんね)

静岡県民も、西部、中部、東部で性格が大分違い、遠州強盗、駿河乞食、伊豆詐欺(お金に困った場合)とか、遠州泥棒、駿河乞食、伊豆餓死(食べ物に困った場合)などと言われますが、

ベトナムでは、北部、中部、南部で変わり、
それぞれ、

上昇志向が強く、リーダーシップ思考。
勤勉努力家。
温和な人柄で新しい物好き。

となるそうです。

何だか、比べると静岡県は情けない感じが・・・