安倍政権の陥穽

向かう所に障害がないかのような安倍政権ですが、 冷静に考えれば、由々しき状況が見えてきます。逆説的ですが、安倍政権の足を引っ張りそうなのが、安倍政権の政策を支持しているアメリカの存在に見えます。 これは、日本がデフレからの脱却に際しての足枷…

いよいよ日米合意

本日12日、日米政府は、日本の環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に向けた事前協議で正式に合意しました。TPP参加は安倍政権の中で一番難しい案件の一つと思います。 当初は自民党内でも、参議院選挙の後でなければとても合意に向けた動きはできないだ…

市場には神の見えざる手?

日本の景気は、ともすると安倍政権の経済政策で一直線に浮上するかのような雰囲気です。 実際は、3本の矢が整うには、まだ、山あり谷ありです。 しかも、世界は日本の力で廻るわけではありません。デリバテイブ商品の波及効果を思い知らされたのは、リーマン…

公平さの条件

日本の金融政策は、今や世界の注目の的となっているかのようです。 ユーロ圏では肩に重責の掛かっているドイツが、緊縮財政の必要を唱えていますので、さすがに日本には批判的ですが、多くの国はこのいまだ事例の無い日本の壮大な実験を好意的に見守ろうとし…

主役交代(4)

景気が良くない時代は、コンサルタント企業の売上が増えるといいます。 際物的な本も良く売れるようになります。 コンサルタントや評論家は、こうした社会状況は、ここぞとばかりにお金を儲ける良いチャンスに映ることでしょう。『少子化による需要減の時代…

主役交代(3)

昨日の日銀の金融政策決定会合の施策決定で、今日は大変な騒ぎでした。行く先々で、株価の話。 皆さん乗り遅れまいと、株やら投信やらに投資されているようで、余裕資金の多い方達が羨ましいですが・・・ 株や投資信託を買い込むだけでなく、利益確定したら…

主役交代(2)

日本では長期にわたり物価が下落してきました。地価も、数年前にごく一部の都市部の特定地域でミニバブルが生じましたが、それ以外は下がり勾配です。マイホームを担保基準とする金融機関からのローンを抱えながら、転職せざるを得なくなり収入基準が変わっ…

主役交代

昨日、国会中継の模様を短時間でしたが、ぼんやりと眺めていました。 民主党議員の質問に、安倍総理、麻生副総理が答えているのは、見慣れてきた光景ですが、 昨日はリフレ派の重鎮、日銀の黒田総裁と岩田副総裁が受け答えをされていました。 質問されたお二…

心の旅路

3日までお休みです

統治の心(3)

イエスが荒野で40日間断食したことを偲び、復活祭の前日までの40日間を、イエスが身を置いたのと近い状態に自分達も身を置き、精進潔斎しようというのが四旬節にあたります。節制と禁欲の日々が続く四旬節の前に、肉を食べてしまおうという、謝肉祭がカーニ…

統治の心(2)

ブラジルのファヴェーラを題材とした作品は、古くは日本でも有名な「黒いオルフェ」などが知られています。 その後、「ファヴェーラの丘」や「シティ・オブ・ゴッド」なども紹介されています。ファベーラはブラジル全土の都市周辺にあり、現在では経済的に貧…

統治の心

かつてのフランス領やフランスが関わった地域の多さには驚きますが、スペインやポルトガルが世界に覇を唱えていた頃は、まるでイベリア半島を中心に世界が廻っているかの勢いがあったのだろうと思います。 スペインというと、スペインに駐在したことのある日…

国の境目

友人のK氏の息子さんはアメリカ在住で、アメリカ法人に勤務しています。アメリカでフランス人の女性と結婚しました。 昨年、2人は日本に来て式を挙げましたが、お嫁さんの親族は来られなかったので、今年はK氏達が日本から彼女の故郷の挙式に参加するそう…

イノベーションについて

知人の会社は、日産のリーフを試しに購入して、社用車として利用しています。 先日その社長が、富士宮市にある自動車メーカーのプラスチック成型などの下請け部品を作っている会社を訪問したところ、その工場の一角で電気自動車を作っていたというのです。社…

震災の件と地方分権への危惧(2)

震災がれきの処分状況は、地域によっても差があるようです。漁業が再開できている地域もありますが、漁業の妨げになる海に浮遊する流出物を処理しても、海底に沈んだ大量の流出物まで処理するのは大変なことです。どこで妥協するかという線引きをすることに…

震災の件と地方分権への危惧

東日本大震災より2年が経過して、今尚31万5千人以上の方々が避難生活を送られているという事実は、震災の大きさへの認識を今更ながらに強くします。これをもって、第三者が政府や自治体の対応の遅さを責めるのは、その批判の姿勢・内容によっては傍観者…

軽い言葉、重い言葉

先日の新聞に興味ある記事がありました〔産経新聞 3月11日(月)〕5日の参院本会議での代表質問の際に、民主党参院議員会長、輿石東(こしいし・あずま)氏が震災復興に関して、安倍晋三総理に質問をしたそうですが、その時の質疑は、人間学という言葉を彷彿…

目の輝き

カンボジアでスナックバー経営希望だった知人M氏の会社に、本日午後伺いました。M氏、社長と私との3人で、仕事の打ち合わせを済ませると、「もう仕事の件は良いか」と社長。私は、後の予定が詰まっているものと思い、時間をお取りいただいたお礼を言いな…

カンボジアの話(続)

先般カンボジアの話をしてくれた知人から、その後の報告がありました。知人は、カンボジアで女性を何人か置くスナックバーなどを、何店舗か経営しようと本気で思っていたようです。 その後彼は、県内企業の海外進出を支援している県の窓口で個別相談に行った…

ある北京事情

北京というと、日本では、大気汚染の問題が関心を集めていますが、 今日は、北京で理髪店を出しているAさんの話を伺いました。Aさんは、従業員25人で、静岡市清水区の、堂林、草薙、高橋の3店舗を経営されています。 北京には2004年の9月に出店し…

ロングテールが嫌いな教育界

書店に行くと、いろいろな雑誌があります。娯楽雑誌、車、住宅、音楽、ブランド小物、美術、ファッション雑誌の世界では、ロングテールの現象が顕著です。雑誌の存在意義というのは、趣味嗜好、性別で差別化されたコンテンツだったり、世代間で差別化された…

ロングテールの、しっぽの先で

昨日、セミナー会場から街の様子を漫然と眺めながら新宿駅まで歩きました。途中、Jazz Cafe Bar的なお店を何軒か見かけました。 最初の1軒を発見したのは商業ビルがずらりと並んでいる通りですが、人通りが少ない場所です。『こんなところでやってるんだ』…

無駄な投資かな

今日は以前から興味のあった営業セミナーを受講してきました。業務に関連するセミナーの類は、時々出席することもありますが、自分の能力開発に投資するのは久しぶりです。投資したところで、まあ、今更しょうもないだろうということがあるものですから。業…

カンボジアの話

先日、タイとカンボジアを廻ってきた知人に話を聞く機会がありました。以前、東南アジアに進出したがっている会社の社長のことを記したことがありましたが、その会社の社員で、社命による市場調査等を目的とした旅行です。 JETROなどの協賛しているツア…

ゆとり教育から、学んだものは

一昨日の産経新聞の曽野綾子氏のコラムで、寺脇研氏の名前がありました。 この方、現在京都造形芸術大学芸術学部教授だそうです。寺脇氏は有名人で文科省とのパイプの強い実力者でしょうから、大学が迎え入れれば何かと都合が良いこともあるのでしょう。日本…

下村博文大臣の抱負

先日の組合活動といえば、教職員組合の活動に教師を参加させるために、組合に入らないと教頭に出世できないなどと勧誘している地域もあるそうですし、また、子供達の教育そっちのけで、選挙活動を一生懸命行った結果、政治資金規制法違反で罰せられた教師達…

教育を取り巻く状況の続き

先日の続きです。沖縄県の八重山地区で、いったん採択された中学校教科書が竹富町教委や県教委などの介入で決定が覆され、竹島が日本の領土と記載しない教科書に替えられるということが起きました。文部科学省はこの「逆転採択」を無効としましたが、それ以…

外野席から見た教育を取り巻く状況

内閣総理大臣安倍晋三氏は前安倍政権時代に、教育再生を内閣の最重要課題と位置づけました。そして教育基本法改正を行い、教育職員免許法、学校教育法、地方教育行政法の教育3法の改正も行いました。教育再生の目標はすべての子ども達に高い学力と規範意識…

日本語の壁(留学生・外国人就労者)の問題、

本日は、先週の「チャイナ+ワン のワンはどこなのか?」のセミナーの続編として、静岡県内のアジアの国々からの留学生に関して、いくつかの項目についての講演と、 留学生達との懇談会がありました。先週は、キラキラしている留学生達と話をして、とても前向…

下村博文大臣のこと (2)

昨日に続き、下村大臣の話題です。 昨日の、あしながファミリーの下村氏の寄稿文に、あしなが育英会の玉井会長のことが出てきます。 子供さんを抱えるシングルマザーの中には、父親と同じ年代の男性を子供と近づけたくないという方もいらっしゃいますが、玉…